統率者戦(コマンダー戦)はもともと有志による非正規フォーマットでした。
現在でもプロの大会などは行われないカジュアルフォーマットですが、そのプレイヤーの数は年々増加。いまでは超人気フォーマットへと成長しました。
そんな統率者戦、ちょっと興味があるけど、どうやって始めたらいいのかわからない!
無限コンボばかりで怖いんでしょ? 初心者ってどうすればいいんだい。
なんて方も多いのではないでしょうか。
ところがどっこい、そんなことはない!
やらないなんてもったいないほどオモシロイ、統率者戦。
ここでは、初めて見たいという初心者のために、どこから統率者・コマンダー戦を始めたら良いのかについてご紹介したいと思います。
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構築済みデッキを購入しよう!
構築済みデッキとは
公式から発売されている、そのまま遊べる統率者デッキのことを言います。
年に1回のペースで発売されており、4から5つのデッキが同時に発売され、それぞれにデッキテーマやメカニズムが割り振られています。
価格は4000円が定価と非常に手に入りやすいのがポイント。
マナファクトなどの必須カード、土地なども多く採用されており、そのまま始められる手軽さが初心者には非常にありがたい!
発売された最初期のデッキデザインは、正直言ってかなりの粗削り。
強いカードはアホみたく強いが、そうでもないカードはまったく使えないほど弱かった…
《真の名の宿敵/True-Name Nemesis》などはデザイン上での失敗を公式で表明してしまうほどで、他のフォーマットで活躍していますね。
しかし今の統率者デッキの完成度はかつての比ではありません!
かなりの安定したデッキ運用が可能であり、そのコンセプトもスムーズに体感することができます。
まったくのスタートアップであれば、公式の統率者デッキは最適といえます!
オススメの構築済みデッキ
構築済みデッキと一口にいってもいくつものシリーズがすでに販売されています。
それぞれに異なるコンセプトを持っていますが、以下にオススメのシリーズをご紹介します。
統率者2017年
部族をフィーチャーした構築済み。【威光】と呼ばれる能力を持ち、統率領域にあるだけで統率者の影響力を場に及ぼします。ドラゴン、ウィザード、猫、吸血鬼の4つの部族で構成されています。人気シリーズということも今は入手しにくいことが弱点…
世界中で5千万人を超えるプレイヤーとファンを持つ世界最高の戦略トレーディングカードゲーム、マジック:ザ・ギャザリングの日…
統率者2015年
【経験カウンター】という独自のメカニズムが登場したシリーズ。2色の統率者が5体存在し、呪文、墓地利用、エンチャントレス、統率者ダメージ、+1/+1カウンターなどのコンセプトに沿ってデザインされています。
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統率者2018年
プレインズウォーカーが統率者に出来るシリーズ第2弾。2色以上であるため1色に比べるとやや安定感に欠けますがそれでも十分なデッキ完成度。色ごとの特色が大きく分かれており、レベルアップには最適な構築済み。
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デッキコンセプトを知ろう
そのデッキを使う上でとても大切なのは、デッキコンセプト。
つまり「どのようにデッキが動いていくか」を理解することが非常に大切になります。
これは他の構築戦と同様で、どのような意図でどのようなカードが採用されているかを理解できなければ、ゲームの展開に参加することが難しいからです。
とはいえ構築済みデッキは非常に分かりやすく、それぞれにテーマ・コンセプトが決まっています。
特定のキーワード能力、部族、クリーチャーの能力、特定の呪文など、それぞれに割り振られた方向性をまずはしっかりと意識しましょう。
能力と能力との密接な関係性のことをシナジーと呼びますが、このシナジーをあらかじめ把握しておくと、デッキコンセプトを理解する大きな手掛かりになります。
1人回しをしてみよう
デッキのコンセプト、流れをどのように理解するかといえば「1人回し」です。
購入したデッキをスリーブに入れ(100枚はそれだけで大変!)、ランダムになるようしっかりとシャッフルし、さあ回しましょう!
まずは初期手札。
どんなカードが並んでいるでしょうか?
以下のカードを意識してみましょう。
- マナ基盤:土地とマナファクト、マナ加速系カード
- ユーティリティ:ドローカードやトップ操作カード
- コンセプト:そのデッキのテーマや中心デザインのカード
これらのカードのバランスはどうでしょうか。
土地が多すぎる? あるいはコンセプトカードが多すぎる?
ユーティリティカードとコンセプトカードについては、最初のうちはあまり良く分からないかもしれませんが、まずは回してみましょう。
土地を伸ばし、マナファクト、マナ加速を唱えます。
第一にマナ基盤の安定を図りましょう。マナが無ければ呪文は唱えられませんからね。
さあ、十分にマナが整ったら、好きな呪文を唱えてみましょう。
大切なのは、そのカードが統率者の能力と噛み合ってるか、です。
たとえ強そうなカードであっても、その統率者の能力に嵌っていなければ、そのデッキにある意味がありません。
なのでプレイする呪文はつねに統率者とマッチしているかを意識するのが大切です!
さて、そんなこんなでいくつかを呪文をプレイし、能力を使ってみました。
数ターンのプレイを繰り返してみると、そのデッキが一体何を目指しているかが、なんとなく分かってくるのではないでしょうか。
もし、よくわからない場合には、もしかしたらそのコンセプトと相性が良くないのかもしれません。
あるいは能力についての知識がちょっと足らないのかもしれません。
カードの能力をしっかりと読み、ルールについても勉強していくと、さらに理解が深まっていきますよ!
下記サイトなどを参考に知見を深めていきましょう!
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コンセプトが肌感覚で分かってきたら、次に意識するのは、勝ち筋です!
勝ち筋を知ろう
デッキには必ず勝ち筋が存在します。
特に統率者戦であれば、勝ち方が複数存在し、そのどれを目指しているのかを理解するのが1人回しにおいてはもっとも重要です。
構築済みデッキの場合では、無限コンボなどの外連味のあるギミックは搭載させていないので、ほとんどが40点のライフレースを制するか、統率者ダメージ21点のいずれかに集約されます。
その中でもどのようなカードが、それらの目的を達成するのに貢献するかを意識して、デッキを回してみましょう!
あれ、このカードとこのカードが組み合わされると、盤面がメッチャ強くなるじゃん…
のような発見があれば、そのデッキはもう自分の手の中にあると言っていいでしょう!
イベントに参加しよう
さて、デッキのコンセプトを把握し、勝ち筋を理解したところで、あとは実践あるのみ。
とはいえどこに行けば良いのかわからない…
安心してください、公式にあります!
構築済みデッキが販売される際には、必ずといっていいほど公式イベントが発生します。
しかも構築済みデッキオンリーイベントなどのおあつらえ向きのイベントが、カードショップなどで開催されるのです!
もちろんそれ以外の通常のイベントに参加しても全然オッケーです。
しかし、それらのイベントで現れるのは、いくつもの戦場を渡ってきた歴戦の猛者(ばかりではありませんが)とその相棒。
はじめの一歩のプレイヤーが角を突き合わせるのはいささかハードルが高いでしょう。
とくにカードパワーが卓で揃っていないと、統率者戦では特に戦うのが大変になるので、是非構築済みデッキオンリーイベントの参加をオススメします!
イベント参加の際には以下のことを意識するといいでしょう。
- カードの細かい効果の処理
- マジックのルールそのもの
- 統率者戦ならではのルールや処理
わからないことがあったら迷わずスタッフ・ジャッジに相談!
ルールを守って楽しくイベントに参加しましょう!
世界中で5千万人を超えるプレイヤーとファンを持つ世界最高の戦略トレーディングカードゲーム、マジック:ザ・ギャザリングの日…
世界的な新型コロナウィルス流行のため、上記イベントなどへのご参加は、ご自身の体調や情勢などを鑑みた上でご参加を検討してください。
イベントの中止や延期などについては各店舗にお問合せ下さい。
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構築済みデッキを改造しよう!
構築済みでイベントを体験し、実践を積んだ次には…
そのデッキを強化しましょう!
統率者戦の感覚を手に入れた今、必要なカードがいくつかイメージできているのではないでしょうか。どのようなカードが必要であるかが理解できれば、あとはそれを揃えるだけ。
もしまだ感覚が掴めない方はこのページを参考に、デッキを強化しましょう!
ストレージを漁ろう
まず強化のために何をすればいいのか…カードショップのストレージを漁るべし!
ここで大切なのが、自分のプレイしたことのないフォーマットのストレージを探すと良いでしょう。見たことも聞いたこともないカード、でもコンセプトとシナジーがありそう…!
こんなカードを発見するのが、正直一番楽しい瞬間かもしれません。
マナコストの重さなんて気にしない!
とにかく面白そう、強そうという第一印象でどんどん買っちまいましょう!
20円で最強カードが見つかるかも?
足らないカードを足そう
ストレージで楽しそうなカードを漁り、とりあえずデッキに投入してみた。
だがしかし、いまいちデッキが伸びた気がしない…
そんな時は以下のタイプのカードを採用しましょう!
ドローカード
デッキが回らないのは単純にドローカードが少ない!
ドローが得意でない色もありますが、そんな場合にはアーティファクトを使いましょう!
回収カード
一度使って墓地に送られたカードをまた使えれば、コンセプトを強固に実現することができます。呪文などは手札に回収するタイプのカードを採用しましょう。クリーチャーであれば直接場に戻すリアニメイトなども有効です。
サーチカード
目的のカードをじかに手札に加えてくれるサーチカードは、100枚のハイランダーである統率者においては非常に有用です。構築済みにはあまり採用されていないので、追加でデッキに組み込んでいきましょう!
除去カード
構築済みではあまり除去カードが多くありません。特にマスデスやリセットボタンの類は数枚しか入っておらず、ぶん回った相手にそのまま勝ちを持っていかれるケースもしばしば。グダらない程度にほどほどに増加させましょう!
アーティファクト、エンチャントなどの置物の除去もお忘れなく。
カードを入れ替えよう
ストレージを漁り自分だけのイメージを強化し、ユーティリティーカードという潤滑剤でデッキがスムーズになりました。
次のステップは、既存のカードの強化版の採用です!
MTGの歴史の中には無数のカードが存在しますが、上位互換、強化版、あるいは1枚で2枚をまかなってくれるようなものもあります。
カードの枚数が少なくてすめば、それだけ別のカードを入れる枠を増やすことができ、構築により自由度を与えてくれます。
また、構築済みデッキは意図的に土地やマナ加速が多く採用されています。
これは呪文が唱えられないとマジックはつまらない、という最大の弱点を補完するための処置ではありますが、いささか土地が多すぎるきらいがあります。
ですので、より効率の良いマナ加速を意識してデッキの地盤を安定させましょう!
勝ち筋を足そう
何戦かおなじデッキで対戦をすると、このパターンだと勝てるな、という瞬間が見つかってくるものです。
それこそ勝ち筋!
特定の組み合わせになればもうゲームはこっちのもの、といった強固なシナジーこそがデッキの背骨になります。
構築済みではそれらの勝ち筋がすでに用意されいますが、ちょっとコストが重かったり、辿りつくまでに手間がものすごくかかったりとややもっさりっしゅ感が否めません。
そこで参考になるのが、他プレイヤーのデッキリスト!
webには大量のデッキリストが溢れており、カジュアルからガチまで無数のデッキリストを参考にすることができます。
これらの情報にすぐにアクセスできるのが現代の強み!
経験豊富な先達からアイデアを借りて、デッキの層を分厚くしていきましょう!
以下のサイトが参考になりますよ!
自分だけのデッキを組もう!
構築済みのデッキを遊び尽くしたら、やはり組みたいのは自分オリジナルのデッキ。
ただ、これまで違い途端に手がかりが薄くなってしまいます。
急に空中に放り出されるような感覚に陥ってしまいがちですが――大丈夫!
ひとつずつクリアして自分だけでのマイベスト統率者デッキを組んでいきましょう!
最高に面白いフォーマットである統率者戦(コマンダー戦)。 20年以上の歴史を持つMtGのほぼすべてが使用できる点が大きな魅力となっています。しかもデッキは100枚! 膨大なカードプールから選べる反面、どのように選べば良いのか、デッキを組め[…]
構築済みから組み替えてみよう
頭を挿げ替えてましょう!
なんだか物騒な話ですがデッキ構築の話です。
すでに感触をしっているデッキですが、トップが変わればその感触は大きく変わります。
とはいえマジックではカラーパイという概念があり、色が同じであれば極端に方向性が変わることはありません。
という訳でかなり強引な方法ですが、中身はそのままに、ジェネラルだけを変えてみましょう!
試しに運用してみたときに、違和感があればもってこいです。
その違和感こそ、その統率者のコンセプトに他ならない!
ということでそれを補正するべくカードを採用していきます。ユーティリティーカードの種類も変わっていくので、それも変えていきましょう!
遊んでいるフォーマットのカードを活用しよう
一番最初に触れたMTGのフォーマットが統率者、という人はおそらくかなりの少数派でしょう。(いたらゴメンなさい)
スタンダード、モダン、レガシー、ヴィンテージ(から始めたら凄い!)のカードももちろん統率者戦には採用可能です。
しかもこれらのカードはすでに使用感を知っているため、他のカードよりも上手く使うことができるでしょう。
それらの能力、効果が統率者戦においてどのような影響を及ぼすかをしっかりと理解することで、類似する能力などについての理解も深められるのです!
資金面でも負担が軽いのも見逃せませんね!
統率者でよく使われるカードを知ろう
どのフォーマットでもいえることですが、よく使われるカードというのはあらかた決まっているものです。
それはいくつもの研鑽や蓄積、研究によって有用性が担保されているカードたちですので、もちろん強力なものばかり。
自分自身のレベルがあがる毎にそれらの強さを理解することも出来るようになります。
これらのカードを覚えることで、デッキの強化、ひいてはプレイングスキルの向上にもつながります!
以下のページなどを参考に知識量をアップさせていきましょう!
無限コンボも考えてみよう
無限コンボ。それは統率者戦の華。
他のフォーマットではなかなか無限コンボなんて成立しませんし、もしぽんぽん無限ができるようであれば禁止ないし制限されてしまうでしょう。
しかし!
統率者戦では圧倒的なプールから導き出された”無限”をいくらでも使うことができます。
勝ち筋を強化するもっともスマートかつアグレッシブな手段も検討してみて下さい。
ただし、カジュアルに遊ぶ環境であれば、そこまで無理をして無限コンボを採用する必要もありません。
無限はその性質上、どうしても他のプレイヤーを置いてけぼりにしがちなので、面白さがそがれてしまう危険性をはらんでいます。
遊んでいる状況によってフレキシブルに取捨選択していきましょう!
無限コンボ、それは浪漫であり、覇道である―― というわけで無限しようぜ! 統率者戦といえば無限コンボ、無限コンボといえば統率者戦、くらい無限コンボは大きなウェイトを占めます。 なんといっても統率者戦は多人数戦、倒さなければならないプレイ[…]
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