2020年現在における有力なコンボをご紹介。
カジュアルフォーマットといえども統率者戦においても『環境』が存在します。
通常の構築戦ほどの速いメタゲームの流動とはいかないまでも、”いま”強い統率者や特定のカードが良く使われる、などの流れがあります。
カードプールの拡張にともなう新しいコンボの誕生や、強力すぎるがゆえに公式から禁止されてしまい消滅したコンボやカードなどによって『環境』に起伏をもたらしています。
ここでは、現状における有力なコンボについて解説していきます。
どういったカードや色の組み合わせが今強いのかを知ることは非常に重要です。
統率者戦の最前線で楽しみたいプレイヤーにとっては必修科目であり、たとえカジュアルで楽しむために使わなかったとしても対策方法などの知識として知っておくだけでも構築の助けになりえます!
- 強いコンボの特徴とは?
- 現環境強力コンボ
2つのポイントでご紹介しますので、コンボの詳細のみを知りたい方は1はすっ飛ばして、2からご覧ください!
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強いコンボの特徴とは?
特定のカードを組み合わせることで膨大なアドバンテージや勝利をもたらしてくれることを”コンボ”と呼びますが、ほぼすべてのカードプールが使用できる統率者においては、膨大な数のコンボが存在します。
その中でも、特に強力なものにはある程度の共通点が存在します。
それらの共通点を知っておくことでコンボへの対策のアイデアが見つかったり、あるいは新しいコンボを発見できる可能性がアップするかもしれません。
長所をしっかりと理解したうえでデッキに採用したり、対策していきましょう!
コンボ成立に必要なパーツ枚数が少ない
5枚のカードが揃ったら勝ち! というのは遊戯王でお馴染みの特殊勝利ですが、その5枚を揃えるのは、通常の構築戦である60枚でも至難の業。
それが100枚の統率者戦ともなれば難易度は尋常なものではありません。
サーチカードを駆使したところで、揃えるよりも前に他のプレイヤーのコンボが炸裂するか、殴り飛ばされてしまうでしょう。
おなじ結果をもたらすものであれば、より枚数が少ない方が強力なのは自明の理!
3枚コンボはたとえ統率者との組み合わせであってもかなり重く、最速かつ安定したコンボ成功率を求めるのであれば、コンボパーツの枚数は2枚には抑えたいところです。
総支払いマナが少ない
マジック史上最高の火力といえばなんでしょうか。
さまざまな意見があれども、はやり筆頭に上がるのが《稲妻/Lightning Bolt》でしょう。
ダメージを与えられる対象であれば何でも選べるうえに3点と頼もしい打点、そしてなにより1マナという軽さが最大の魅力です。
\火力にて最強!/
では、それに比べるとこちらのカードはどうでしょうか。
ぱっと見そんなに悪くないが……
ほとんどテキストは一緒ですが、与えられるダメージは5点となんと約1,5倍の威力があります!
……でも6マナ! 重すぎる!
確かに本体火力になり得るカードでコモンならこれくらいが丁度いい塩梅とはいえ、6マナもあれば一体何ができるというのか!
しかし、すべてのプレイヤーに「無限マナ」があったとすると、ちょっと景色が変わります。
1枚のカードで消費するディスアドバンテージは1枚のみです。
ということは、書いてある数字が大きければ大きいほどもたらされる恩恵は大きくなり《爆発の衝撃/Explosive Impact》は《稲妻/Lightning Bolt》を超えるポテンシャルを発揮するのです!
MTGにおいてどれほどマナコストが大切であるか、プレイしていると何となく肌感覚で理解できるところもありますが、このように比較してみるとカードの有用性に直結しているかが良くわかりますね。
これはコンボのおいても同様で、合計マナコストが10マナと5マナではその価値に大きな差が生じます。総支払コストが少なければ少ないほど、もたらされる結果が同じであれば、より少ないマナコストのほうが優秀であると言えるでしょう!
コンボの成立が勝ちに直結する
無限に起動するギミックを構築する無限コンボは数多く存在します。
より少ないカード枚数、そしてより少ないマナコストで可能なものも幅広い選択肢があります。
しかし、それらが勝ちにつながらなければ意味がありません!
目指すべきは勝利であり、無限のアドバンテージをもたらしたところで勝てなければ何の意味もありません。面白ギミックとしてプレイヤーの賞賛と場は最高にぶち上る可能性はありますが、できればそれを勝ちに繋げたい!
無限マナであれば、それの注ぎ先を確保する。
無限リアニであればドレイン生物を用意する。
などの、一手間を加えることで無限コンボは勝利の1ピースとなってくれます。
ただし!
それらの手間を加えるということは、必要なコンボ枚数が増えるということ。
上記の条件にも上げたように枚数が増えれば増えるほどコンボとしての耐久度は下がってしまうので、できるかぎり最初の組み合わせだけですべてが解決する、あるいは次のコンボパーツに自動的につながるようなものがより強力なコンボとして成立していると言えるでしょう!
統率者と関係なく成立する
統率者戦の最大の特徴は、いうまでもなく統率者の存在です。
通常の対戦であれば、相手がカードをプレイするまでまったく情報はなく、たとえプレイしたカードであってもそれを使用するアーキタイプを知らなかったり、まったく新しいデッキだった場合にはなんら情報を得ることはできません。(相棒は別として)
しかし統率者ではゲーム開始時点でカードが公開されており、それを読むことさえ許さています。冷静に考えてみると、これは通常のゲームと比較するとかなり奇妙な光景です。
ゲーム開始時点でプレイヤーから情報が提示されるということは裏を返せば、対策や警戒をすることが可能ということになります。
プレイの流れを計算したり、デッキに投入しているメタカードを探す、というアクションを選びうるため、まっさきに動きを封じられる可能性があるのが統率者本人です。
\そこで見ていたまえ/
またカードゲームに限らずアナログゲームには情報戦という側面が常に付きまといます。
アーキタイプやコンボの研究をしているプレイヤーであれば、その統率者が搭載可能な優良コンボを知っている前提でゲームが進行します。
なおのこと統率者への警戒は強くなり、統率者固有のコンボを決めるのはそれらの警戒網をかいくぐっていかなければなりません。
ということはつまり、それを裏切る形で別軸にコンボが飛んでくれば対処するのが難しいということになります!
予想だにしないタイミングやカードの組み合わせによってコンボが成立するとすれば、たとえ統率者を警戒されたとしても勝利をかっさらうことが可能なのです!
特定のカードでなければ妨害しにくいカードタイプによるコンボ
クリーチャーのみが絡むコンボは他のカードタイプのものに比べると妨害されやすい側面を持ちます。それが起動能力であれ、常在能力であれ、誘発能力であれ、どのような手段を用いたとしてもやはり妨害されやすさではほとんど変わりありません。
なぜなら、
起動能力を妨害できるカードタイプ
- アーティファクト(《呪われたトーテム像/Cursed Totem》など)
- クリーチャー(《静寂の守り手、リンヴァーラ/Linvala, Keeper of Silence》)
- エンチャント(《謙虚/Humility》)
- インスタント(《計略縛り/Trickbind》)
と、ほとんどのカードタイプにこれを封じる能力を持つものが存在します。
他の常在であれば単体除去など、誘発能力も上記のようにピンポイントに封じる能力があるなど、クリーチャーを妨害するカードは広い領域にあまねく存在してしまいます。
それに対し呪文はといえば、唱えてしまえばほぼ効果が発揮されるのは確約されており、これを直接的に妨害できるのはカウンターといくつかの呪文封じ系の呪文くらいなものです。(ヘイトベア生物には呪文を妨害するものもありますが、クリーチャーほど多岐に渡るものではありません)
ということは呪文を主体とするコンボはそれだけで妨害可能性が少なく、コンボを通せる確率が自動的に高いということになります。
アーティファクトやエンチャントなども同様に、これらにたいしての除去はクリーチャーの除去に比べると投入枚数が少ない傾向にあり、妨害可能性が低いカードタイプといえます。
なので、より安定したコンボ成功率を上げるには、妨害可能性の低いカードタイプの組み合わせが有効と言えるでしょう!
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現環境強力コンボ
上記の条件を満たすような強力なコンボをご紹介。
コンボの挙動や代替できるカードなども併せて紹介しているので、デッキに合わせて選択してみてください!
<デモクル>
特殊勝利
固有色
青を含む固有色すべて
コンボパーツ
1.タッサの神託者/Thassa’s Oracle
2.Demonic Consultation
タッサの神託者/Thassa’s Oracle |
---|
(青)(青) |
マーフォーク(Merfolk) ウィザード(Wizard) |
タッサの神託者が戦場に出たとき、あなたのライブラリーの一番上からX枚のカードを見る。Xは、あなたの青への信心に等しい。そのうち最大1枚をあなたのライブラリーの一番上に置き、残りをあなたのライブラリーの一番下に無作為の順番で置く。Xの値があなたのライブラリーにあるカードの枚数以上であるなら、あなたはこのゲームに勝利する。(あなたの青への信心とは、あなたがコントロールしているパーマネントのマナ・コストに含まれる(青)の総数である。) |
1/3 |
Demonic Consultation |
---|
(黒) |
インスタント |
カード名を1つ選ぶ。あなたのライブラリーのカードを上から6枚追放する。その後、選ばれた名前のカードが公開されるまで、あなたのライブラリーの一番上のカードを公開し続ける。そのカードをあなたの手札に加え、これにより公開された他のすべてのカードを追放する。 |
コンボの挙動
- 《タッサの神託者/Thassa’s Oracle》を場に出す。
- 場に出たことにより能力が誘発。
- それにスタックする形で《Demonic Consultation》を唱える。
- デッキに存在しないカードを宣言することで、ライブラリーがすべて追放される。
- 《タッサの神託者/Thassa’s Oracle》の能力を解決する。
- 信心2以下のライブラリー枚数なので勝利条件を満たし、ゲームに勝利する。
コンボの特徴
現代統率者における(おそらく)最速かつ最強のコンボです。
通称寿司コンボ。(由来は諸説あるそうですが真相は闇の中……)
色拘束がやや厳しい(青青黒)とはいえ、わずか3マナで勝利してしまうという驚異的なコンボです。
固有色が青黒であるためサーチ能力が極めて高く、これも軽いマナで手札に揃えることが出来てしまいます。
またクリーチャーと呪文との組み合わせによるコンボなので完全に封殺するためにはカウンターがほぼ必須である点も強力です。
色によってはほぼ無抵抗にコンボを決められてしまう理不尽さもあり、カジュアルではやや嫌われる傾向にあるように感じますが、競技性の高い卓であれば色さえ一致していればまずこのコンボを狙ってプレイする傾向にあります。
また、たとえ《タッサの神託者/Thassa’s Oracle》をインスタントタイミングで除去したとしても、能力そのものはスタックに積まれてしまっているのでさほど意味がありません。
信心が減るから勝利しない、などということもなく、デッキが0枚以下であれば信心が0でも勝利条件を満たすため、なんの問題もなく勝利することが出来てしまいます。
かつては《研究室の偏執狂/Laboratory Maniac》によってなされるようなコンボでしたが、上記の能力のため最後の1ドローを工夫する必要もないのでより強力なコンボとなっています。
このコンボを採用しやすい統率者
- 青黒系の統率者全般
《虎の影、百合子/Yuriko, the Tiger’s Shadow》 - 青黒を含む3色の統率者全般
《反体制魔道士、ケス/Kess, Dissident Mage》 - 5色統率者
《帰還した王、ケンリス/Kenrith, the Returned King》
代用可能なカード
《Demonic Consultation》については代用品がいくつか存在しており、積み増しや色変えが可能なものもあります。
《汚れた契約/Tainted Pact》
汚れた契約/Tainted Pact |
---|
(1)(黒) |
インスタント |
あなたのライブラリーの一番上のカードを追放する。このカードが、これにより追放された他のカードと同じ名前を持たないかぎり、あなたはこのカードを自分の手札に加えてもよい。あなたがカードを手札に加えるか、同じ名前のカードを2枚追放するかするまで、この手順を繰り返す。 |
こちらのカードもデッキをすべて吹き飛ばすことが可能です。インスタントなので能力にスタックする形で唱えられるのもグッド。2マナと若干、重くなっているものの、それでも合計4マナと驚異的な軽さを誇ります。
《パラダイム・シフト/Paradigm Shift》
Paradigm Shift |
---|
(1)(青) |
ソーサリー |
あなたのライブラリーにあるすべてのカードを追放する。その後あなたの墓地を切り直し、あなたのライブラリーにする。 |
ソーサリーながらも、デッキのほとんどのカードを吹き飛ばせる青い呪文。
こちらを採用する場合には青単色でも上記のコンボが成立可能です。
ソーサリーなのであらかじめこちらを打ってから《タッサの神託者/Thassa’s Oracle》を出さなければならず、また墓地の枚数を調整する必要があるので《Demonic Consultation》よりも取り回しには気を遣います。
それでも軽い、サーチしやすい、勝てるの三拍子が揃っているので十二分に強力なコンボです。この呪文を内蔵している生物に黒ではありますが《真実を覆すもの/Inverter of Truth》が存在します。パイオニアでも大暴れした組み合わせですが、クリーチャーを主体としたデッキであれば採用を検討してみても良いでしょう!
《隠遁ドルイド/Hermit Druid》
隠遁ドルイド/Hermit Druid |
---|
(1)(緑) |
人間(Human) ドルイド(Druid) |
(緑),(T):あなたのライブラリーを、基本土地カードが公開されるまで上から1枚ずつ公開する。そのカードをあなたの手札に加え、これにより公開された他のすべてのカードをあなたの墓地に置く。 |
1/1 |
基本土地を探し当てる起動能力を持ちますが、その用途で使われることはほとんどありません。デッキに1枚も基本土地がないときにこの能力を起動すると即座にライブラリーが墓地に早変わり。起動コストを加味しても3マナと軽く、クリーチャーであるため《タッサの神託者/Thassa’s Oracle》とおなじサーチカテゴリーなのも有用性が高いポイントです。
しかしタップを含む起動能力なので速攻をつけない限りターンを返すことになってしまうのは、コンボスピードがウリのこのコンボでは致命的。無理やり速攻をつけるか、直前のターンの終了ステップ時に呼び出すなどの工夫が必要となります。
また土地に基本土地が1枚も採用できないというのも決して軽くない制約です。土地対策カードのほとんどに引っかかってしまうリスクは大きく、メリットデメリットのどちらも天秤にかけて採用しましょう!
対処方法
呪文を打ち消す
もっともシンプルな対処方法がこれ。どちらでもいいので打ち消しましょう。
ただ、非クリーチャー打ち消しが多めの比率となりがちな統率者戦において、ピンポイントで神託者を打ち消すのはなかなかシビアな判断が求められます。
使う側が青黒であるため、もちろんカウンターを警戒して自身もカウンターを温存しておくでしょう。それらの差し引きの見極めが非常に重要となるので状況の変化にしっかりと気を配りましょう!
もちろん《Demonic Consultation》を打ち消してもいいのですが、別のデッキ吹き飛ばしカードを撃ち、神託者をなんらかの方法で使い回してコンボをふたたび成立させることもできるので、可能な限り神託者を打ち消してやると良いでしょう!
神託者の能力を誘発させない
《タッサの神託者/Thassa’s Oracle》の能力はいわゆるCIP・ETBと呼ばれるタイプのものです。これらの能力は特定の妨害置物によって誘発させないことが可能です。
有名なところでは、
- 《倦怠の宝珠/Torpor Orb》
2マナ。アーティファクト。クリーチャーのCIPを封じます。 - 《トカートリの儀仗兵/Tocatli Honor Guard》
白いクリーチャー。2マナ。上記カードを内蔵。
などが挙げられますのでデッキの方向性に合わせてチョイスすると良いでしょう!
他にもCIPによってコンボを形成したり、デッキのコンセプトに用いられる場合があるので、自身のデッキがCIPに頼らない構築であれば採用を検討しても良いですね!
インスタントタイミングでドローさせる
コンボの性質上、ライブラリーを吹き飛ばして空にするので、追加ドローさせられてしまうとルールに乗っ取ってそのプレイヤーは敗北します。
スタックに乗っている《タッサの神託者/Thassa’s Oracle》の能力の直前(デッキを吹き飛ばしたあと)で何らかのドローを引き起こせればオッケー。
インスタントのドロー呪文でも、起動能力によるドローでもなんでも良し!
勝利目前の相手を絶望の淵に叩き落としてやりましょう! ふはははは!
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<セプターコンボ>
無限マナ(土地以外の3マナ以上でるパーマネントが必要)
土地以外のタップ能力の無限起動
固有色
青を含む固有色すべて
コンボパーツ
1.等時の王笏/Isochron Scepter
2.劇的な逆転/Dramatic Reversal
等時の王笏/Isochron Scepter |
---|
(2) |
刻印 ― 等時の王笏が戦場に出たとき、あなたはあなたの手札にある点数で見たマナ・コストが2以下のインスタント・カードを1枚、追放してもよい。 (2),(T):あなたは、その追放されたカードをコピーしてもよい。そうした場合、あなたはそのコピーを、そのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。 |
劇的な逆転/Dramatic Reversal |
---|
(1)(青) |
インスタント |
あなたがコントロールする土地でないすべてのパーマネントをアンタップする。 |
コンボの挙動
- 土地以外で3マナ以上が出せるパーマネントを場に揃える。
※マナファクトやマナクリで合計3マナ以上、など - 《等時の王笏/Isochron Scepter》を場に出し、《劇的な逆転/Dramatic Reversal》を刻印する。
- 刻印された《等時の王笏》を2マナで起動。自身の土地以外のすべてのパーマネントがアンタップする。
- 上記の対象にすでにタップしていた《等時の王笏》も含まれるためアンタップされ、再度使える状態に戻る。
- 以下繰り返しで無限起動、無限マナが成立。
コンボの特徴
《等時の王笏/Isochron Scepter》を利用した無限マナ、無限起動のコンボです。
非常にシンプルな無限マナですが、いくつもの優位性が存在します。
《等時の王笏/Isochron Scepter》がとにかく軽い。
起動に2マナ以上を要求するとはいえ、コンボパーツがとにかく軽いのが強みです。
サーチカードから絡めてもそれほどマナがかからず取り回しの良さがこのコンボの強さを支えています。
無限マナを目的とせず、無限起動のみであれば4マナとこれも驚異的な軽さ!
どちらも青がサーチしやすい。
使うコンボパーツが『呪文』と『アーティファクト』であるため、どちらも青の領分なのが強みです。サーチカードの種類も多岐に渡り、たとえ妨害されて墓地に落ちてしまったとしても回収、再利用が容易な点も大きな利点です。
起動能力が無限起動できる。
無限マナに伴いすべてのパーマネントがアンタップするため、タップをコストとする起動能力がすべて無限起動可能です。
無限マナまで持っていければたとえコストにマナを要求するものであっても無限に起動できるため噛み合いが抜群。タップ能力でダメージ、ドロー、切削などを含む統率者であればこれを成立させてしまえばゲームエンドまで持っていくことさえ可能です。
このコンボを採用しやすい統率者
- 青を含みアーティファクトでマナ加速する統率者全般
《劇的な逆転》を一時的マナ加速カードとしても使用可能 - マナを支払う起動能力を持つ青い統率者
《最高工匠卿、ウルザ/Urza, Lord High Artificer》
代用可能なカード
《等時の王笏/Isochron Scepter》ではなく、以下のカードを使うことで同じような挙動をすることが可能です。
しかし本家のコンボに比べるとやや条件が厳しいのが難点です。
二重詠唱/Dual Casting |
---|
(1)(赤) |
エンチャント — オーラ(Aura) |
エンチャント(クリーチャー) エンチャントされているクリーチャーは「(赤),(T):あなたがコントロールするインスタント呪文1つかソーサリー呪文1つを対象とし、それをコピーする。あなたはそのコピーの新たな対象を選んでもよい。」を持つ。 |
- 赤マナを含む2マナ以上が出せる土地以外のパーマネントと、酔っていないクリーチャー1体を場に揃える。
- 上記クリーチャーに《二重詠唱/Dual Casting》をエンチャントする。
- 《劇的な逆転/Dramatic Reversal》を唱える。
- 《二重詠唱》で付与された能力を起動する。《劇的な逆転》をコピーする。
- コピーされた《劇的な逆転》を解決。
すべてのパーマネントがアンタップする。これにより《二重詠唱》をエンチャントされたクリーチャーもアンタップし再度能力が起動できるようになる。 - スタック上の《劇的な逆転》を再びコピーする。
- 以下繰り返しで無限マナと無限能力起動が成立。
《二重詠唱/Dual Casting》を使うことで同じ挙動が可能です。
しかしエンチャントはこれらの固有色ではサーチしにくく、さらに酔っていないクリーチャーがなければならないと本家よりも超えるべきハードル、弱点が多いコンボとなっています。よほど噛み合いがなければ素直に<セプターコンボ>を採用するのをオススメします!
対処方法
置物破壊を多めにとる
いずれのカードを使用しても重要なのは置物、つまりアーティファクトかエンチャントという点になります。
クリーチャーではないパーマネントなので、これをピンポイントで破壊することでコンボを封じることが可能です。しかし置物除去はクリーチャー除去に比べてやや少なく取る傾向にあるのでカードを切るタイミングには要注意です。
クリーチャーの起動能力や繰り返し使えるパーマネント除去などが取れる構築であれば、このコンボに対しては耐性が強いデッキと言えるでしょう!
複数回の呪文を咎める
《等時の王笏/Isochron Scepter》はこの手の能力では珍しく、呪文のコピーではなく呪文そのものを唱える能力となっています。
なので複数回の呪文を唱えられなくすることでコンボを封じることが可能です!
- 《法の定め/Rule of Law》
白いエンチャント。3マナ。すべてのプレイヤーは自分のターンに1つしか呪文を唱えられない。 - 《エーテル宣誓会の法学者/Ethersworn Canonist》
白いアーティファクト・クリーチャー。上記のアーティファクト呪文を除いた能力を内蔵。 - 《エメリアのアルコン/Archon of Emeria》
白いクリーチャー。《法の定め》に加えて、対戦相手に基本でない土地をタップインさせる能力を持つ。
起動能力を封じる
アーティファクトの起動能力がこのコンボの肝となるので、それを封じれば機能不全に陥らせることが出来ます。
またマナファクトへの妨害にもなるのでいろいろな対戦相手への妨害にもなり一石二鳥!
しかし自分自身も巻き込まれるのでマナ基盤をマナファクトに頼っていると首を絞める結果にも……
- 《無のロッド/Null Rod》
アーティファクトの起動能力を封じるアーティファクト。装備品も沈黙。 - 《溜め込み屋のアウフ/Collector Ouphe》
《無のロッド》を内蔵した緑のクリーチャー。2マナと軽いのが魅力。 - 《石のような静寂/Stony Silence》
白いエンチャント。《無のロッド》とまったく同じテキスト。
また無限の起動であることを逆手に取り、相手に勝手にデメリットを押し付けるのも対策の方法として考えられます。
- 《催眠の宝珠/Mesmeric Orb》
アーティファクト2マナ。プレイヤーがパーマネントをアンタップすることでそのプレイヤーのライブラリーを1枚切削する。
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<食物連鎖コンボ>
無限マナ(クリーチャー限定)
固有色
緑
コンボパーツ
1.食物連鎖/Food Chain
2.追放領域から唱えられるクリーチャー
※《永遠の災い魔/Eternal Scourge》など
食物連鎖/Food Chain |
---|
(2)(緑) |
エンチャント |
あなたがコントロールするクリーチャー1体を追放する:好きな色1色のマナX点を加える。Xは、追放されたクリーチャーの点数で見たマナ・コストに1を加えた点数に等しい。このマナは、クリーチャー呪文を唱えるためにしか支払えない。 |
永遠の災い魔/Eternal Scourge |
---|
(3) |
エルドラージ(Eldrazi) ホラー(Horror) |
あなたは追放領域から永遠の災い魔を唱えてもよい。 永遠の災い魔が対戦相手がコントロールする呪文や能力の対象になったとき、永遠の災い魔を追放する。 |
3/3 |
コンボの挙動
- 《食物連鎖/Food Chain》と追放領域から唱えられるクリーチャーが場に揃える。
※ここでは《永遠の災い魔/Eternal Scourge》 - 《食物連鎖/Food Chain》の能力を起動。《永遠の災い魔/Eternal Scourge》をコストとして追放し、色マナを生み出す。
ここでは(3)+任意の色マナ1点、合計4マナが発生。 - 追放領域にある《永遠の災い魔/Eternal Scourge》を上記のマナでふたたび唱える。
- 以下繰り返しでクリーチャー限定の無限マナが成立。
コンボの特徴
クリーチャー限定の無限マナ、というと使いにくそうな印象もありますが、実際はCIPを持つ統率者が無限に唱えられるためほぼ自己完結しているコンボといえます。
たとえ統率者がそういったタイプでなかったとしても《歩行バリスタ/Walking Ballista》などを使うことで勝ちに持っていけるため、見た目以上に使いやすいコンボとなっています。
ただ、緑はエンチャントをサーチすることがほぼ不可能なので緑単色で採用する場合にはややコンボ成功率が低いという難点もありますが、他の色、とくに黒をタッチすることで強力なサーチカードを採用したり、統率者を選択肢に入ってくるため相性ばっちりです。
統率者によっては《食物連鎖/Food Chain》との組み合わせだけで無限コンボが発生するものもあるため同卓した際にはキープ基準をしっかりと守りましょう!
このコンボを採用しやすい統率者
- 《カーの空奪い、プローシュ/Prossh, Skyraider of Kher》
無限トークンからの無限パンプ/無限トークンからの火力など。
統率者との組み合わせで実質1枚コンボ - 《フェイに呪われた王、コルヴォルド/Korvold, Fae-Cursed King》
無限ドローと無限サクリ/サクリや死亡誘発からのライフルーズ。
《不死身、スクイー/Squee, the Immortal》が採用される。
代用可能なカード
《食物連鎖/Food Chain》は唯一無二ですが、相棒となるクリーチャーカードにはいくつかの選択肢があります。色の幅が広がるので下記カードの採用も検討したいですね!
霧虚ろのグリフィン/Misthollow Griffin |
---|
(2)(青)(青) |
グリフィン(Griffin) |
飛行 あなたは霧虚ろのグリフィンを追放領域から唱えてもよい。 |
3/3 |
追放領域から唱えられる青いグリフィン。
青ダブルシンボルとやや重い色拘束ですが緑青系でも採用できるので水増しにはもってこいの1枚です。しかし、なんらかの手違いで墓地に行ってしまった場合、これを追放する手段が必要となるのでやや工夫が必要となります。
上記の《永遠の災い魔/Eternal Scourge》も対戦相手から対象に取られることなく除去されてしまった場合には同様に追放領域に送ってやる必要がありますが、グリフィンの場合は自力で追放領域に行く手段が皆無であるためなおのこと補助が必須です!
不死身、スクイー/Squee, the Immortal |
---|
(1)(赤)(赤) |
ゴブリン(Goblin) |
あなたはあなたの墓地や追放領域から不死身、スクイーを唱えてもよい。 |
2/1 |
ドミナリアで登場した新しいスクイー。本当に死なないね君!
ストーリーに準じた能力であり、赤が獲得した追放領域から唱えられるクリーチャー。
《永遠の災い魔/Eternal Scourge》が無色なので緑を含んでいれば採用できたコンボですが、枚数が増えてくれるに越したことはありません。グルールカラーでも無理なく採用できるようになったためCIPが強力な統率者はデッキパワーが底上げされました。
上記の2枚と違い、墓地にあったとしても唱えることができるので安心して運用可能な点もありがたいポイント。対処方法が「デッキに戻す」しかほぼ存在しないので雑に戦場に放り投げても構わないのが素晴らしい!
対処方法
お手軽無限マナコンボですが、これにもやはり弱点があります。
採用する場合にはこれらの弱点を考慮した上でプレイし、対戦相手としてはキープ基準や除去を切るタイミングなどを覚えておきましょう!
置物破壊を多めにとる
エンチャントが重要なパーツであるため置物破壊はクリティカルに効きます。軽量スペルにくらべて4マナとやや重く、再利用もそれほど容易ではありません。
またクリーチャーを複数回唱える挙動になるのでインスタントタイミングでコンボが完結しない点も明確な弱点となります。《食物連鎖/Food Chain》さえ封じれば機能しない、と覚えておくだけでもコンボにたいしての警戒感が変わります!
複数回の呪文のキャストを咎める
クリーチャーを何度も追放領域から「唱える」ので、これを制限すればコンボは不成立となります。対処可能なカードは以下のものがあります。
- 《法の定め/Rule of Law》
白いエンチャント。3マナ。すべてのプレイヤーは自分のターンに1つしか呪文を唱えられない。 - 《エーテル宣誓会の法学者/Ethersworn Canonist》
白いアーティファクト・クリーチャー。上記のアーティファクト呪文を除いた能力を内蔵。 - 《エメリアのアルコン/Archon of Emeria》
白いクリーチャー。《法の定め》に加えて、対戦相手に基本でない土地をタップインさせる能力を持つ。
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<ブリーチコンボ>
コンボ種別
無限ストーム/ライブラリーアウト
固有色
赤青
コンボパーツ
1.死の国からの脱出/Underworld Breach
2.思考停止/Brain Freeze
3.ライオンの瞳のダイアモンド/Lion’s Eye Diamond
死の国からの脱出/Underworld Breach |
---|
(1)(赤) |
エンチャント |
あなたの墓地にあり土地でない各カードはそれぞれ脱出を持つ。脱出コストは、そのカードのマナ・コストに「あなたの墓地から他のカード3枚を追放する。」を追加したものに等しい。(あなたはあなたの墓地から、カードをそれの脱出コストで唱えてもよい。) 終了ステップの開始時に、死の国からの脱出を生け贄に捧げる。 |
思考停止/Brain Freeze |
---|
(1)(青) |
インスタント |
プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーはカードを3枚切削する。 ストーム(あなたがこの呪文を唱えたとき、このターンにそれより前に唱えた呪文1つにつきそれを1回コピーする。あなたはそのコピーの新たな対象を選んでもよい。) |
ライオンの瞳のダイアモンド/Lion’s Eye Diamond |
---|
(0) |
あなたの手札を捨てる,ライオンの瞳のダイアモンドを生け贄に捧げる:好きな色1色のマナ3点を加える。この能力は、あなたがインスタントを唱えられるときにのみ起動できる。 |
コンボの挙動
- 《思考停止/Brain Freeze》と《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion’s Eye Diamond》を手札か墓地に揃える。
- 《死の国からの脱出/Underworld Breach》を場に出し、墓地のカードに【脱出】を付与する。
- 《ライオンの瞳のダイアモンド》を墓地から脱出させる。
- 墓地の《思考停止》を唱える。これにスタックし《ライオンの瞳のダイアモンド》を起動する。
※墓地にカードがたまっていない場合には、自分を対象に《思考停止》を唱える。 - 複数回、上記の挙動を繰り返しストームをためる。
- すべてのプレイヤーのライブラリー枚数を超える切削枚数になったら、対戦相手を対象に《思考停止》を唱える。
- 以下繰り返しですべての対戦相手のライブラリーを空にできる。
※自分自身のライブラリーも空にできる。
コンボの特徴
《死の国からの脱出/Underworld Breach》を利用したライブラリーアウトコンボです。
自分自身を対象にすることで【脱出】コストを絶対に確保できるため、パーツが揃ったけど準備が足りない! という事態がない、成功率の非常に高いコンボです。ほかにも明確なメリットがいくつも存在し、
《死の国からの脱出/Underworld Breach》のカードパワーが高い
墓地すべてのカードに【脱出】を付与するため、ゲームの最中に使ったカードがほぼすべて手札となります。特に序盤に切ってしまったカウンターがふたたび構えらえるようになるのは驚異的で、コンボの成功率に大きく貢献します。
妨害や手違いによるパーツの損失がほぼない
上記の【脱出】の特性と同様に、たとえ序盤でコンボパーツを墓地に落としてしまってもまったく問題がない点もコンボの強度を支えている点です。
なにかのはずみで切削されてしまったり、手札から叩き落されたりしても《死の国からの脱出/Underworld Breach》さえあればまったく問題ありません!
恐ろしく軽い
《死の国からの脱出/Underworld Breach》さえ場に出てしまえば実質0マナでコンボを始動できるため必要なマナは脱出の2マナだけ。他のどの強力コンボと比べても圧倒的な軽さを誇ります。
自分のライブラリーが削れる――神託者の出番
相手のライブラリーにエルドラージタイタンズ(その他ライブラリー修復能力)がいる場合、いくらストームをためてぶっ放したとしてもまったくの無駄になってしまいます。しかし《思考停止》を自分自身に打ち込むことでライブラリーを吹き飛ばすことで別のコンボが成立します。そうです《タッサの神託者/Thassa’s Oracle》です。
ライブラリーに眠っている神託者を墓地に放り込み【脱出】させてあげればそのままゲームエンド!
マナの心配はご無用です。《ライオンの瞳のダイアモンド》の起動により《思考停止》を唱えるたびに青1マナが余分に増えていくので浮いたマナを使ってあげればオッケー!
このコンボを採用しやすい統率者
ライオンの瞳のダイアモンドが採用しやすい青赤を含むの統率者
《帰還した王、ケンリス/Kenrith, the Returned King》など
代用可能なカード
これらの組み合わせと同じ挙動ができる代用カードは存在しませんが《死の国からの脱出/Underworld Breach》の大本となったカードを使えば若干違う挙動ではありますが似た動きが再現できます。
ヨーグモスの意志/Yawgmoth’s Will |
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(2)(黒) |
ソーサリー |
ターン終了時まで、あなたは、あなたの墓地から、土地をプレイしても呪文を唱えてもよい。 このターン、あなたの墓地にいずれの領域からでもカードが置かれるなら、代わりにそれを追放する。 |
マジック史上最大の過ちと称されたパワーカード。墓地が手札になるよ、というカードですが、墓地にあるカードを使ってしまうと追放されるので何度も同じカードを利用するのはNG。なので《死の国からの脱出》と違い《思考停止》を連打する動きはできません。
序盤に放り込んだ《暗黒の儀式/Dark Ritual》など軽量なカードを連打しストームをチャージ、そこから思考停止を自分自身にぶっ放してライブラリーを吹き飛ばし《タッサの神託者》に繋げる、というのが同様のムーブになります。
【脱出】コスト《思考停止》でねん出する、といった動きが出来ないため挙動のスムーズさに違いが出るものの、そもそものカードパワーが鬼高いカードなのでタイミングさえ間違えなければほぼ勝ちに入れてしまいます。
対処方法
置物破壊を多めにとる
《死の国からの脱出》がエンチャントであるため、ぶち壊されると【脱出】付与が消えます。マナ供給源である《ライオンの瞳のダイアモンド》がアーティファクトなので、インスタントタイミングでの起動が困難ですので、さくっとぶち壊しましょう!
複数回の呪文のキャストを咎める
これまでのコンボと同様、なんども呪文を唱えるコンボであるためこれを抑制することでコンボへの抑止力にもなります。以下のカードをご参考ください。
- 《法の定め/Rule of Law》
白いエンチャント。3マナ。すべてのプレイヤーは自分のターンに1つしか呪文を唱えられない。 - 《エーテル宣誓会の法学者/Ethersworn Canonist》
白いアーティファクト・クリーチャー。上記のアーティファクト呪文を除いた能力を内蔵。 - 《エメリアのアルコン/Archon of Emeria》
白いクリーチャー。《法の定め》に加えて、対戦相手に基本でない土地をタップインさせる能力を持つ。
墓地を封印する
墓地のカードを再利用するタイプのコンボなので、墓地そのものに蓋をされると手も足も出ません。アーティファクトを含めて墓地を咎めるカードはいくつも存在しますが、重要なのは完全に封じてしまうこと。ピンポイントでの除去は《思考停止》の存在によりあまり効果がなく、ストームがたまってしまうと手が付けられなくなってしまいます。
なので先置きでそもそも墓地に手が出ないような状況を作り出すことが大切です!
以下のカードがそれらを満たしてくれるので、対策カードとしてご検討を!
- 《墓掘りの檻/Grafdigger’s Cage》
1マナのアーティファクト。ライブラリーと墓地から呪文を唱えさせなくします。完璧! - 《安らかなる眠り/Rest in Peace》
2マナ白。エンチャント。出たときに墓地を吹き飛ばし、以降墓地に送られるすべてのカードを追放します。完璧!
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<波止場の恐喝者コンボ>
無限マナ
固有色
赤を含む固有色すべて
コンボパーツ
1.波止場の恐喝者/Dockside Extortionist
2.ブリンク、バウンスなどのギミック
波止場の恐喝者/Dockside Extortionist |
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(1)(赤) |
ゴブリン(Goblin) 海賊(Pirate) |
波止場の恐喝者が戦場に出たとき、宝物(Treasure)トークンをX個生成する。Xは、対戦相手がコントロールしているアーティファクトとエンチャントの総数に等しい。(宝物トークンは、「(T),このアーティファクトを生け贄に捧げる:好きな色1色のマナ1点を加える。」を持つアーティファクトである。) |
1/2 |
コンボの挙動
- 対戦相手の場にアーティファクト、エンチャントが5つ以上ある状態を確認する。
- 《波止場の恐喝者/Dockside Extortionist》を場に出す。
- 能力が誘発し宝物・トークンが5つ以上生成される。
- バウンス・ブリンクギミックを起動。マナを支払い《波止場の恐喝者》を手札に戻す。
※ここでは《ティムールの剣歯虎/Temur Sabertooth》
(1)(緑)起動で手札に戻す能力を持つ。 - 生成した宝物・トークンを使い、ふたたび《波止場の恐喝者》を唱える。
- 以下繰り返しで無限に宝物トークン生成され、無限マナが成立。
コンボの特徴
赤のスーパーパワーカード《波止場の恐喝者/Dockside Extortionist》を利用した無限マナコンボです。
そもそも《波止場の恐喝者》自身が素晴らしく強力なカードであり、赤をタッチする意義にさえなる代物。対戦相手がマナ加速すればするほど便乗してマナ加速できるのでターンの差や初手のハンドの質を埋めることさえしてくれます。
出たときに誘発するためリアニメイト、ブリンク、リキャストなどの方法でマナを生み出すことができるのでどのタイミングで引いても嬉しいのがグッドポイントです。
赤をタッチしている色ならほぼ実現可能なコンボ
上記のようにリアニメイト、ブリンク、唱え直しによっても能力が誘発するので、消費したマナコスト以上の宝物トークンが生成できさえすればさまざまなギミックで実現可能です。他の色ならではの特色を生かして《波止場の恐喝者》を使い回してあげればオッケーなので、構築の幅を狭めることなくコンボを採用できます。
宝物・トークンなので有色無限マナ
無限マナでありがちなのは「無色無限だからなにか他のパーツをかませる必要がある」という問題です。色変えパーツだったり、無色でもはける注ぎ先だったりと自由度が低いのが難点です。
しかし《波止場の恐喝者》は違います!
宝物・トークンによる無限マナコンボなのでどの色でも生み出してくれます。相手のコントロールを奪った、固有色とは異なるカードの能力起動にもコストを充てられるためその有用性は計り知れません! ただし無色マナ(◇)は支払えないのでご注意を。
なによりも軽い
驚異の2マナ! とにかく軽い!
ほぼフリースペル(というかそれよりも強い)の呪文なので、他のギミックと組み合わせてもマナに余裕があるのが素晴らしいですね。
このコンボを採用しやすい統率者
赤を含む統率者全般
代用可能なコンボ
《波止場の恐喝者/Dockside Extortionist》の代わりが出来るカードはほぼありませんが、これを使い回すギミックについては様々な色で存在します。代表的なカードとその挙動をご紹介しますので、構築の参考にしてください!
嵐前線の乗り手/Stormfront Riders |
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(4)(白) |
人間(Human) 兵士(Soldier) |
飛行 嵐前線の乗り手が戦場に出たとき、あなたがコントロールするクリーチャー2体をオーナーの手札に戻す。 嵐前線の乗り手か他のクリーチャーが戦場からあなたの手札に戻るたび、白の1/1の兵士(Soldier)クリーチャー・トークンを1体生成する。 |
4/3 |
救出・クリーチャーの一角。クリーチャーを2体戻すCIPを持ち、それに伴うトークン生成能力を持ちます。
対戦相手の場に、アーティファクトかエンチャントが8つ以上ある場合、これと《波止場の恐喝者》を一緒に戻せば無限マナ。7つであれば無限キャストが成立します。
コンボの中ではやや重い部類に入るものの、クリーチャー同士の組み合わせで無理なく挙動するので色と方向性がある場合には意識すると良いでしょう!
狙い澄ましの航海士/Deadeye Navigator |
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(4)(青)(青) |
スピリット(Spirit) |
結魂(このクリーチャーか他のまだ組になっていないクリーチャーが戦場に出たとき、あなたはそれらを組にしてもよい。それらのクリーチャーは、あなたがその両方をコントロールし続けているかぎり組である。) 狙い澄ましの航海士が他のクリーチャーと組になっているかぎり、それらのクリーチャーはそれぞれ「(1)(青):このクリーチャーを追放し、その後それをあなたのコントロール下で戦場に戻す。」を持つ。 |
5/5 |
青のブリンクの王様。結魂することで永遠にブリンクできるようになります。
対戦相手の場に3つ以上のアーティファクトかエンチャントがある場合《波止場の恐喝者》をブリンクし続けることで無限マナが成立します。2つの場合には無限着地。
重さは気になるものの恐喝者がそれを補填してくれる点については上記の白いカードと同じ。他のカードとの組み合わせも多数存在するので、クリーチャー中心のコンボパターンのひとつとして無理なく採用できるのが強みですね。他のCIPクリーチャーがいれば無限CIPも成立するので数多の勝ち筋が考えられます!
能力の無限起動なので、一度場に揃ってしまえば呪文束縛系パーマネントを乗り越えられるのも強みの一つです!
また青ではこの1枚でもコンボ可能です。
練達の魔術師バリン/Barrin, Master Wizard |
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(1)(青)(青) |
人間(Human) ウィザード(Wizard) |
(2),パーマネントを1つ生け贄に捧げる:クリーチャー1体を対象とし、それをオーナーの手札に戻す。 |
1/1 |
生成した宝物・トークンをサクることで無限に出し入れする挙動が可能です。
無限トークンマナから対戦相手のクリーチャーを無限にバウンスすることも可能ですし、自分のクリーチャーのCIPも無限に誘発可能です!
上記の《狙い澄ましの航海士/Deadeye Navigator》と比べて半分の3マナと非常に軽いので、緑などを含んでいない場合にはこちらの方がしっくりくるかもしれません。
死体のダンス/Corpse Dance |
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(2)(黒) |
インスタント |
バイバック(2)(あなたがこの呪文を唱えるに際し、あなたは追加の(2)を支払ってもよい。そうした場合、その解決に際し、このカードをあなたの手札に加える。) あなたの墓地にある一番上のクリーチャー・カード1枚を戦場に戻す。そのクリーチャーはターン終了時まで速攻を得る。次の終了ステップの開始時に、それを追放する。 |
インスタントのリアニメイト呪文。バイバックにより何度でも使い回すことが可能。
速攻を付与しつつ蘇らせますが、終了ステップ開始時に追放されてしまうデメリットが与えられいます。しかしサクッてしまえば問題なし!
何らかのサクリ台と、対戦相手の場に6つ以上エンチャントかアーティファクトがあれば無限マナが成立します!
たとえ6つ以上でなく5であっても、サクリ台の無限起動、無限サクリ、無限死亡が成立するので、それらを起因とする勝利カード(ドレイン生き物とか)があれば即勝利! 固有色が赤黒になるのでこれらのパーツは非常に多く使いやすいのもポイントです。
インスタントタイミングで勝ちを狙えるカードでもあるので要チェック!
ティムールの剣歯虎/Temur Sabertooth |
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(2)(緑)(緑) |
猫(Cat) |
(1)(緑):あなたがコントロールする他のクリーチャーを1体オーナーの手札に戻してもよい。そうしたなら、ターン終了時までティムールの剣歯虎は破壊不能を得る。 |
4/3 |
緑の無限リキャストのお供といえばこれ。緑2マナでクリーチャーを手札に戻す起動能力を持ちます。もちろん対象を《波止場の恐喝者》にすればお手軽無限マナ。(置物が3つ以上で)
唱える、を中継するので無限ストームが同時に成立するのでストーム呪文や《霊気貯蔵器/Aetherflux Reservoir》などをぶっ放してもオッケー。ただ色がかみ合わないので、どちらかと言えば無限着地を狙って《鍛冶の神、パーフォロス/Purphoros, God of the Forge》や《峰の恐怖/Terror of the Peaks》との併用のほうがスマートで強そうです。
唱えなければならない関係上、白の複数キャストを咎めるパーマネントはメタカードになってしまうのでしっかり除去してからコンボに入りましょう!
祝福されたエミエル/Emiel the Blessed |
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(2)(白)(白) |
ユニコーン(Unicorn) |
(3):他の、あなたがコントロールしているクリーチャー1体を対象とし、それを追放する。その後、それをオーナーのコントロール下で戦場に戻す。 他のクリーチャーがあなたのコントロール下で戦場に出るたび、あなたは(緑/白)を支払ってもよい。そうしたなら、それの上に+1/+1カウンターを1個置く。それがユニコーン(Unicorn)であるなら、代わりにそれの上に+1/+1カウンターを2個置く。((緑/白)は(緑)でも(白)でも支払うことができる。) |
4/4 |
jumpstartで登場したユニコーンとのコンビの強力です。起動能力、しかも無色3マナでクリーチャーをブリンクできるので、生成するトークンの数が4以上であれば無限ブリンクが成立します。他に有用なCIPを持つクリーチャーがいれば、それも使い回すことで様々な勝ち筋にアクセスすることが可能です。
惜しむらくはエミエルそのものでは投入できないこと。固有色の関係でナヤカラー(赤緑白)以上でなければ不可能なコンボとなっているのでそれらの色であれば十分採用に値するコンボです。《創造の座、オムナス/Omnath, Locus of Creation》は色が合う上に、オムナスを出し入れするだけで無限ドローになるのでほぼ勝ち確!
対処方法
《波止場の恐喝者/Dockside Extortionist》の能力を誘発させない
場にでたときに誘発するのタイプの能力なので、それ自体を消せばどうあがいてもコンボは不成立です。以下のカードを採用しましょう!
- 《倦怠の宝珠/Torpor Orb》
2マナ。アーティファクト。クリーチャーのCIPを封じます。 - 《トカートリの儀仗兵/Tocatli Honor Guard》
白いクリーチャー。2マナ。上記カードを内蔵。
宝物・トークンを咎める
生成するトークンによりマナを生み出す関係上、それを妨害すれば同時にコンボが妨害できるという寸法です。マナファクトを咎めるのと同時に行うことで他の対戦相手や序盤の挙動も抑制できるのでグッド。
- 《無のロッド/Null Rod》
アーティファクトの起動能力を封じるアーティファクト。装備品も沈黙。 - 《溜め込み屋のアウフ/Collector Ouphe》
《無のロッド》を内蔵した緑のクリーチャー。2マナと軽いのが魅力。 - 《石のような静寂/Stony Silence》
白いエンチャント。《無のロッド》とまったく同じテキスト。
また「生け贄」をコストに要求しているので、それを抑止することで起動させない手段もあります。
- 《鎮まらぬ大地、ヤシャーン/Yasharn, Implacable Earth》
呪文や能力によるコストのうち、ライフの支払いと生け贄を禁止します。
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