Concept -コンセプト-
鷹の家、薔薇の家、あなたはどちらに加勢する?
誰が裏切り者か、そしていつ自分が裏切るのか。
陣取りゲームにドラフト要素をくわえたカードゲームです。
プレイヤーは外交家、戦略家、農業家、建築家となりポイントを稼ぎます。
そして、反逆家となって属していた公家を裏切ることでさらに多くのポイントを奪うことが可能です。
誰が裏切ったのか、またいつ自分が裏切るのか。
盤面と心理のふたつを読みあいながら勝利を目指します。
完全日本語版となり、補助的なコンポーネントも充実し遊びやすくなりました。
いまが買い時!
Introduction -ゲーム情報-
作者:Marcel-André Casasola Merkle (マルセル=アンドレ・カサソラ メルクル)
プレイ人数:3~5人
プレイ時間:45~60分
パッケージ情報:
- 行動カード 6枚
- 兵站カード 27枚
- 土地カード 14枚
- 拠点カード 15枚
- 所属カード 5枚
- 初手番カード 1枚
- 戦略カード 1枚
- 戦場カード 1枚
- スコアマーカー 5枚
- ラウンドマーカー 1枚
- 傭兵カード(選択ルール用) 1枚
- スコアボード 1枚
- 早見表 5枚
- 説明書 1枚
Components -コンポーネント-
パッケージです。財布ほどの大きさで持ち運びに便利です。カードなので軽いのもいいですね!
スコアとラウンドマーカー。スコアは所属している陣営も表示します。鷹と薔薇。
スコアボード。日本語版にはこれがついてきます。従来のものにはなかったとか。ありがたい!
ゲームの肝になる行動カード。それぞれの能力をもち、最大の特徴は、「反逆者」(フェレータ)
土地カード。領地での戦闘に使用します。その土地で勝利するとひっくり返し、陣営が変えられます。
所属カード。これでどちらの所属かがわかります。途中で裏切る、なんてことも…
兵站カードです。戦いでの基本的なリソースです。数字を足して戦力を拡充します。
拠点カード。リソースの補給や最後の得点計算で使用します。裏返すと屋敷→商館へ。
ゲームの進行を示してくれるカード群。手前の仁王立ちしている傭兵君は追加ルールで使用します。
早見表。コンパクトにまとめられていてわかりやすい表です。細かいルールは説明書へ。
パッケージ全景。ちょっとカードは切れていますが。ほとんどがカードなので軽い!
イラストのデザインもフレーバーが充実していて統一感があります。
ゲームをしているだけで世界観を醸し出せるのはデザインのなせる業。
タイルや駒がないのは、コンポーネント好きとしてはやや残念ですが、持ち運びの点を考えると非常に軽くグッド。
プレイ人数も3~5人と、旅行先に持って行くのにちょうどいいサイズ感です。
旅先でプレイするにはややクセのあるゲームではありますが。
ゲーマー同士での旅行や合宿ではもってこいです!
Rule –ルール・遊び方–
◇Flow -ゲームの流れ-
このゲームでは、
- ドラフト
※ひとつの枠から、それぞれのプレーヤーが選んでいく方式。 - 陣取りゲーム
- 心理戦
などの要素がからみあって成立しています。
使うカードはシンプルながらも、それぞれの場面で考えなければならない要素が多く、プレイ感はやや強め。
ボードゲームやカードゲームを初めてプレイする方には、少しとっつきにくい印象かもしれません。
ですが、ゲーマー、とくに心理戦が大好物な方には超オススメです!
プレイ人数は、日本語版で正式採用された(初期版にはなかったそうです)5人プレイをオススメします。
ドラフトでの心理戦がさらに面白くなりますよ!
では準備をしていきましょう。
<準備>
- それぞれのプレイヤーは色を選びます。
※茶・青・緑・白・オレンジの五色があります。
※選び方は自由に決めてください。色での有利不利はありません。 - 色に合った「所属カード」1枚と「拠点カード」3枚を受けとります。
※この時点ではまだ所属(鷹・薔薇のこと)は決定しません。 - 最初の手番を決めます。
※サイコロ、じゃんけんなど好きな方法で決めてください。 - 初手番になったプレイヤーの前に、「初手番カード」を置きます。
- 初手番のプレイヤーの「所属カード」を”薔薇”にします。
※初手番プレイヤーの左隣のプレイヤーを”鷹”にします。おなじ要領で所属を決定します。
※このため隣り合うプレイヤーは必ず違う陣営になります。 - 「土地カード」を12枚を鷹・薔薇それぞれ6枚になるように分けます。
※土地カードは同じ種類のものが6種類各2枚あります。
※6種類各1枚の組み2つにわけます。
※裏表で陣営が変わる仕様になっています。 - 分けた2つの組を裏表がひっくりかえらないように混ぜてよくシャッフルします。
- 「土地カード」が円形になるように配置します。
※交互になっていますが、本来はバラバラになります。よくシャッフルしましょう! - 「拠点カード」を配置します。
※【屋敷】の面が見えるように置きます。
※初手番プレイヤーから時計回りに置いていきます。
※他のプレイヤーがおいている土地には置けません。
※残りの拠点カード2枚は自分の所属カードの下にいれておきましょう。 - 「兵站カード」をよく切って、全員が3枚ずつになるように配ります。
※それぞれのリソースになります。見せないようにしましょう。
※残りの兵站カードは伏せたまま山札にして置いておきます。 - 「戦略カード」と「戦場カード」は初手番プレイヤーの左隣が受取ります。
- 「行動カード」6枚すべてをふせて、円になった土地カードの中心に置きます。
- スコアボードにスコアマーカーとラウンドマーカーを置きます。
以上で準備が完了です。
文章では長くなってしまいますが、実際のプレイではそこまでの規模ではありません。
慣れればさくさく準備できます。
ではゲームの流れをご紹介します!
<ゲームの流れ>
フェレータはラウンド性で、各ラウンドをおなじ手順で繰り返します。
実際にやることは、土地カードを巡る戦闘が中心となり、おなじ公家に所属するメンバー同士でより多くの戦力を集めて勝利をめざします。
そのための手順は、
- 戦場の決定をします。
※戦略カードを持っているプレイヤー(スタート時点では、初手番の左隣)が決定します。
※異なる家が隣り合っている土地を選び、その間に「戦場カード」を置きます。
ex)薔薇・鷹→○、鷹・薔薇→○、鷹・鷹→×、薔薇・薔薇→× - 「行動カード」を選びます。(ドラフト要素)
※初手番プレイヤーが6枚をよくシャッフルします。その後1番上のカードを見ずに、円の中心に伏せます。
※伏せたカードはプレイ中見てはいけません。読みあいの要素になります。
※初手番プレイヤーは残りの5枚から、好きなカードを1枚選んで手札にします。他のプレイヤーにはヒミツにしましょう。
※左隣のプレイヤーに残りの「行動カード」を渡し、その中から1枚選びます。 - 戦闘の準備をはじめます。使用するカードは「兵站カード」
戦闘の基準になるのは「土地カード」の左下に書かれた数字です。
両家の数値を比較して、より高い方が勝利します。
それぞれの所属プレイヤーは、はじめに配られた「兵站カード」を使って、家の戦力を拡充することができます。
※初手番プレイヤーから時計回りで「兵站カード」を出していきます。
※次のプレイヤーが何家か、誰がどの「行動カード」を引いたかを考えながらプレイしましょう!
※「兵站カード」を出さなくても問題ありません。 - 「行動カード」の開示をします。
◇この瞬間に「反逆者」が発動します!
「反逆者」カードを持っていたプレイヤーは、自分の所属を変更することができます。
これにより、3で使用した「兵站カード」の数値が変更され、勝敗に大きく影響します。
「反逆者」以外のカードもこのフェイズに同時に公開されます。
①外交家5:陣営に戦力+5します。
②外交家2:陣営に戦力+2、自分に「兵站カード」を1枚くわえます。
③戦略家2:勝利店2点を獲得します。また「戦略カード」を獲得し、次のラウンドの「戦場」が決められます。
④建築家:「拠点カード」1枚を「土地カード」におけます。あるいは配置済みの自分の拠点を裏返します。
⑤農業家:「兵站カード」3枚を獲得します。
※ここでは①②③の「行動カード」を処理し、④⑤は次のステップで処理します。 - 戦闘を解決します。
戦闘が行われた土地の計算を行います。
「土地の基礎点」+「兵站カード」+「外交家」=数値が大きい方が勝利!
勝利した陣営は、勝利点を獲得します。
※「土地カード」に書かれたローマ数字と英数字を参照します。
※より少ないプレイヤー人数で勝利したほうが多い得点を獲得できます。
敗北した陣営は、「土地カード」を裏返します。 - それぞれの「行動カード」を解決します。
①建築家:「拠点カード」の設置
②戦略家:「戦略カード」の獲得。選んだプレイヤーがいなければそのターンの持ち主続行。
③農業家:「兵站カード」3枚を補充。
上記の順番で解決していきます。
※農業家の解決では、他のプレイヤーも「兵站カード」の補充と破棄をおこないます。
※所属する陣営の「土地カード」にある、同じ陣営の「拠点カード」の枚数だけ「兵站カード」を引くことができます。
※一度の補充は3枚が上限です。農業家は「拠点カード」枚数による補充はできないので注意。
※手札上限は5枚で、超える場合は事前に破棄できます。よく選んで捨てましょう! - 次のラウンドの準備をします。
初手番カードを左隣のプレイヤーに渡します。
以上がフェレータのゲームの流れになります。
どの役割を獲得し、どこの土地を戦場に選び、戦力をどのくらい充実させ、そして、いつ誰が裏切るのか。
状況と心理をいかに読み切るかが大事です!
たとえ同じ家に所属していても、最後の勝利者はたった一人。
もっともえげつないタイミングで裏切りましょう!
最後に終了条件の確認をして、ゲームの流れは終わりです。
<終了条件>
①ラウンドの経過による終了。
※4人ゲームでは8ラウンド。5人ゲームでは9ラウンドの終了によりゲームは終わります。
②すべての土地が同一の家になったとき。
※そのラウンドの手順をすべて終了させてからゲームが終わります。
◇Advice -アドバイス-
裏切りましょう!
ドラフトのフェイズのとき「反逆者」がなくなった瞬間から本当のゲームが始まります。
疑心暗鬼が蔓延し、空気がピリピリしてくることでしょう!
さぁ裏切り者になるのです!