SCYTHE-大鎌戦役ープレイングガイドvol.1

SCYTHE-大鎌戦役-とは、ゴールデンギーク賞2016を獲得した、架空の国家間の戦争と統治をモデルとした重量級ボードゲームである―――

と、大仰に入りましたが、とにかくメチャクチャ面白い重量級ゲーム、SCYTHE(サイズと読みます。”鎌”のサイズです)のプレイングのコツや勝つためにはどんな考え方をすればいいのかを、独断と偏見を交えつつご紹介していこうという、そんなページです。
ちょっとでも参考になれば幸いです。
これ違うっしょ。まだまだ甘いね。などのご意見、ご感想もお待ちしてます!

※必勝法やこれがプレイングの絶対条件だ! という訳ではありません。あくまでもプレイングのヒントになれば程度ですのでご容赦を。

※ここでは詳しいルールの説明は割愛させていただきます。既プレイの方向けですので、まだプレイしたことないよ! という方は雰囲気だけでも味わっていただければ幸いです。

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1.なにはなくとも<メック>を配備せよ!

内政派(他国との戦闘は極力避けて、自国の充実と安定を優先させる)
戦闘派(他国と積極的に戦闘を行い、アドバンテージ差を広げていく)

このどちらのプレイ方針であっても<メック>は最重要かつ最優先事項です。

内政を整えるためには【生産】(PRODUCE)や【建築】(BUILDE)を頻繁に行わなければなりませんが、そのためにはマップ移動が欠かせません。
マップを効率的に動くためには<メック>の配備は必要不可欠。
いくらでもワーカーを積載できる<メック>を移動させることによって、ワーカーの移動効率を向上させ、テンポアドバンテージが獲得できます。

このゲームでは戦闘可能なユニットは<メック>と<キャラクター>のみなので、より多く、強く戦闘を行うならば<メック>はなくてはならない存在です。
複数体の<メック>がいればそれだけでも牽制になります。攻め込む際にも、有利なので多く配備して得はあっても損はないのが<メック>です。

迷ったら、<メック>、造っとく。

くらいの感覚でもいいかもしれません。

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ノルディック産のメック。タ○コマみたいでカワイイ

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各国のメックたち。よく働きます

 

2.<メック>能力は《川渡り》を選択せよ!

<メック>をマップに配備すると、隠された能力が解放されます。
解放できる能力は全部で4つ。どの国であってもそのタイプは同じです。
1.川渡り(River Walk)
2.+1移動(トガワとアルビオンだけありません。注意!)
3.ワープ系能力
4.戦闘系能力

以上の4種類があります。<メック>を配備するたびに、いずれかの能力が使用できるようになりますが、まぁとにかくこれが迷う!
どれも強そうで、どれも使えそう。こうプレイングすれば、これがあぁなって、あれがあれで、あれもんで…と考えれば考えるほどドツボに嵌ります。(それが楽しんですけれども笑)

迷ったら川ぁ渡っとけ!

なぜならば、川を渡らない限りファクトリーのあるマップに入れないからですね。
どの国も初期配置では自国から出られません。(ノルディックだけワーカーが川を渡れます。遠泳国家恐るべし!でもキャラは…)

scythe.plyaing (1)+

 

なのでファクトリーを目指すためには、とにもかくにも川を渡らなければ、にっちもさっちもいかない、という訳です。

【建築】(BUILDE)で<鉱山>を作ってワープすることもできますが、戦闘能力とワーカー積載能力を加味すれば優先度は<メック>に軍配があがります。

なので、①<メック>作る→②川渡るの流れは序盤においての安定行動、A定食といったところでしょう。

3.ファクトリーを目指すべし!

そもそもの発端は、このファクトリーが謎の活動停止、沈黙のファクトリーと化したことにあります。フレーバー的にもここを目指すのが自然な流れです。もちろん、フレーバー重視だけではなく、プレイング上でもこのファクトリーを踏むことは大きなアドバンテージが得られるのです。

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ここを踏むとファクトリーカードが貰えます。ただし<キャラクター>のみ!

ファクトリーカードがとにかく強い!

ファクトリーのエリア(マップのちょうどど真ん中にある場所)で<キャラクター>が移動を終了すると、ファクトリーカードを引くことができます。
このカードは5つ目のアクションとして追加行動の選択肢が獲得できるのです。

まぁなにせ強い!

上げにくい民心がモリモリあげられたり、一気に建物立てちゃったりとやりたい放題。あげくの果てには2マス移動という破格の移動アクションが下段アクションで実行可能になるので、あって困ることはまずありません。

sythe.playing2

 

さらに、ファクトリーを最終的に領地にできた場合、3つ分の領地としてカウントされます。得点に換算すると3~6くらいの価値があります。このファクトリーカウント分でまくられることもしばしば。
なので中、終盤からかなりの激戦地になる場合も多々あります。このゲームでの戦闘はこのファクトリーを巡るものがかなりの割合を占めることになります。(戦闘大好きヒューマンがいる場合は除く)

なのでファクトリーカードを獲得したらさっさと逃げましょう。

建造物を建てられれば言うことなしですが、あまり欲張っても良くないので博愛精神でそそくさと脱出するのも手です。
ファクトリーカードさえ手に入ればアドバンテージはほぼ確定してますので、守ることに時間を使うより手放して後から奪い返したほうが楽だったりします。
領地カウントはほかにも増やせますので!

4.領地を拡大せよ!

領地を得るためには、マップのヘックスにユニット<キャラクター><メック><ワーカー>のいずれか、あるいは<建造物>があれば、そのヘックスは自国の領地として扱われます。

そして領地は最終得点でポイントとして加算されます。
獲得ポイント倍率でいえば★のほうが上回りますが、こちらは上限が6個(得点に換算するとMAX30点)に対し、領地は10以上(得点に換算すると40以上)を楽々稼ぎだすことができるので、★の獲得が間に合いそうになければ領地拡大を目指すほうが点が伸びることもしばしば。

またプレイング心理として、どうしても★に目が行きがちになりますので、そんなプレイヤー心理の裏を突いてこそこそと領地を拡大させ、最後に逆転! なんてプレイングも気持ちいいですぜ!
ただし!

ワーカーのひとりぼっちは危険だよ!

ワーカーは他の国の<キャラクター>や<メック>に攻め込まれるとそそくさと退場します。
なくなることはありませんが領地カウントが減るばかりかテンポアドバンテージを大きく損なうので注意。
ただし、相手国の民心がみるみる下がるので互いに痛み分けといったところですが。
民心はできるだけ高いところで保っていられるようにしなければなりません。
領地拡大を大成功させるためにも、民の心をがっちりキャッチしなければなりません。

5.民心を上げるべし!

すぐれた統治者は、民の腹と心と懐を満たさなければなりません。
民を蔑ろにした国家にはそれ相応の報いが与えられるのです。

ということで民心をあげましょう。

民心を上げることによって最終得点での得点倍率が変動します。
その変動率はなんと1.5~2倍
まったく同じ得点行動を取っていても、民心が低ければどうしようもありません。

でもなっかなか上がんないんだな、これが!

厳しいことに民心を上げるアクションはもの凄く少なくデザインされています。
人の心はそんなに簡単には掴めないということです。
にもかかわらず民心をコストとしたアクションが多めに用意されているところはなかなか悩ましく、ゲームデザインのみならずフレーバーをも落とし込んだ、すばらなシステムだと思います。

一番安定して獲得できるのが、上段アクションの一つの中にある民心獲得アクションです。
ただし、これだけでは1行動に1民心しかあげられず、他の行動は一切できません。(もちろん下段アクションは可能です)
なので、他のアクションと併用してあげられるようにプレイングするのが大切になっていきます。

<民心を上げやすいアクション例>
1.【建築】で<モニュメント>をたてる
これにより該当の上段アクションのボーナスとして民心があがります。

2.遭遇カードを引く
遭遇カードの効果のなかには民心を獲得できるものがあります。これを選択して民心をあげます。

3.【改善】(UPGRADE)で民心2を獲得できるようにする
これが一番楽かつ安定するであろう選択肢です。【改善】によって民心の獲得効率をアップさせます。
ただし、やはり民心向上以外のアクションができないので過信は禁物。

上記の方法などを活用し、できるだけ2段階まで民心を上昇させておくのが良いでしょう。
それに加えて下段アクションとの兼ね合いや効率を重視すれば、さらに得点の伸びが期待できます。

6.ボーナスもらっちゃいましょう!

下段アクションにはアクション実行時にボーナスが獲得できるものがあります。
金1~3の獲得があり、ボーナスがないものもあります。

scythe.plying(8)

どうしても下段アクションとの流れが噛み合わん‼ よくわからん!

という場合には、とにかくボーナスが貰える下段アクションを多用しましょう。
金3の下段アクションを4回実行した場合、合計で金12.
お金は最終得点でそのままポイントに加算されるので+12ポイント。
領地でいえば3~6並の価値があります。
これだけで結構逆転されたりします。

お金を笑うものはお金に泣く!

どのような下段アクションを取って行けばいいのか見当がつかない、もしくは目指す動きができてからの中盤戦をどのように動いていくかの参考になるのは、このボーナスが多く設計されているものですので、意識すると良いでしょう。

7.次にやりたい下段アクションから逆算するべし!

やりたい下段アクション【配備】(メックを召喚するやつ)や【補充兵】(ボーナスが貰えるやつ)などは直感的にわかりやすく目指しやすいアクションです。
ですので積極的に狙って動くのが吉ですが、より効率よく動くためには、そこを達成するための動きを逆順にシミュレートしなければなりません。

どのように考えるかというと、

①どのくらいの資源が必要なのかを把握する
※ボードによって違うので自分のボードをよく確認しましょう。
②資源を獲得するためにはどのアクションが最短なのか見る
※資源獲得可能アクションは【生産】と【交易】なのでどちらが多く生産できるかを比べましょう。
③【生産】と【交易】の下段アクションが狙ったものであるかどうかを確認する。
※もし資源獲得系アクションの下段にあった場合、もっとも効率よく下段が行えます。

基本的にはこんな流れで考えると良いでしょう。

でもこれがなかなか上手くいかない!

欲しい資源が別のヘックスにあるときは【移動】を平行して考えなければなりませんし、周りのプレイヤーの動き次第では狙った動きできなかったりと、逆算して考えて100パーセントうまくいくとは限りません。(そのもやもや感も楽しめると最高だぜ!イェア!)

scythe.playing1

8.このあたりの水準を超えればイカしたSCYTHEプレイヤーだ!

  1. ★4以上
  2. 領地10以上
  3. 民心7以上
  4. 残金10以上
  5. 領地ボーナス3以上

このあたりを突破すれば、大体70点から75点は見えてくるはずです。
やや内政よりのプレイングをみんながしていると時間に余裕ができるので、うまく回ればこのくらいの得点を獲得できるようになります。
素晴らしく立ち回れれば90点以上、100点を超えればSCYTHE神になれます。

とはいえアクションをポチポチやりながら、あいつ攻めてくんのか、いやこっちから攻めたるで! などとワイワイやってるだけでも十分すぎるほど楽しいので、最初のうちはあまり得点を意識せずに遊ぶのが良いかもしれません。

何回かプレイし、手順や考え方などをじっくり悩みたいな、という方は上記のことを意識すると安定して70点台が出せるようになるかもしれません!(100%の確約はできませんが…)

以上がざっくりとしたプレイングのコツというか、プレイする際に意識すると良い点でした。
他にも細かいテクニックや技、国別の指針などさまざまなポイントがありますが、それはまた別の機会でご紹介したいと思います!

では、次回の記事でお会いしましょう。

素敵なSCYTHEライフを!

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